悪い油、よい脂

コレステロールがいかに大事であり、健康長寿のために必要であるか理解いただけたであろうか?

何十年も洗脳され続け常識化してしまった情報を、たかが数ページで払拭できるとは思ってはいないが、黙っていては変化は起こらない。

日本では過去に、やぶ医者批判の本が流行ったようであるが、確かに我々庶民は医者を盲信し、任せっきりで悪い奴らに弄ばれてきたのは、屈辱の事実である。

これは中世ヨーロッパで、庶民は僧侶を盲信していたのと同じようなものであろうと思う。

そこへ、ルターやカルヴィンが聖書を翻訳しだし、僧侶が独占していた虎の巻を民衆へと公開し、独裁から自由への開放をもたらした。

これと同様に、現代はインターネットによって情報の扉が万民に開かれ、簡単に知りたいことを調べられる世となった。

現代では僧侶を盲信する人はほんのわずかであろうが、その代わりに、気づかないうちに大学教授や医者を盲信するようになっていた。が、誰でも情報に手が届く現代では、誰が本物で、どいつが偽物であるかが、中世の頃よりわかりやすくなったことであろう。

 

その上で、間違った医療知識に沿って診療する医師たちを、責めることはしないでくれとダウンスコウ博士は訴えている。

現代の医師たちは、過去の悪い医者や学者によって提供されたプロパガンダを、そうとは知らずに苦労して一途に学んだだけであるからだ。

しかしながら、日々新たな情報が発見され、更新され、提供されているこの時代に、ひと昔前に修得した知識に固執する医師や学者は、怠け者か傲慢な偽医者であると思うのだ。

このような医者たちを信じて、すべてを任せきって、糖尿病となり、更に悪化して人工透析を余儀なくされている人や、血圧が高い、コレステロールが高いとヤク漬けになっている人も多々いることであろう。

かく言う吾人も、その一人であった。

心ある医師たちは、革命的に正しい情報を叫んでいるが、健康はそもそも医師が独占するものではない。

情報化社会によって、健康は我々一人ひとりの責任であることは、もう引き返しようのない現実なのだ。

だから、医者でも栄養士でもない、たかが糖尿を克服したちっぽけな中年オヤジが、良心的な医師たちと共に学び、共に啓蒙していこうと『ケトン革命-ケトン人になろう』の筆を運んでいる次第なのである。

 

コレステロール神話に関しては、洋の東西で何冊かの本が出版されているので、もっと詳しく真実を知りたい方は、これらの書籍に目を通していただくことを切に勧めるものである。

 

ケトジェニック・ダイエットは、先に述べたように高脂肪+適量な蛋白+スーパー糖質制限であるが故に、脂質やコレステロールの真実をまず理解してもらわないことには、先には進めないので、これまでコレステロール神話の表面をざっと語ってきたのである。

飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、コレステロールは体に良いのだ。

かと言って、全ての脂肪酸が良いのではなく、例外もある。

 

知っての通りトランス脂肪酸である。

これこそが心臓疾患の元凶であり、現在アメリカでは法律上全面禁止されたようであるが、日本では未だにマーガリン、ショートニングが菓子やパンに使用されているようである。

市販されているトランス脂肪酸使用の食品は、一日の摂取量で健康に害を及ぼさない規定量以下なので心配はないとのことであるが、塵も積もればと言われるように、トランス脂肪酸は積もるもので、体外へと処理するのに数か月は要するものなのだ。

ここアイルランドでは、未だにマーガリンが店の棚に並べられ、家庭科の授業でも使われているほどトランス脂肪酸がこびりついている状況である。

 

他にもNG油が巷に溢れているので、わかりやすいように箇条書きにして下に紹介しておく。

〈NG油〉

  • サラダ油や植物油
  • 大豆油
  • トウモロコシ油
  • 綿実油
  • 菜種油(キャノーラ油)
  • ピーナッツ油
  • サンフラワー油(ひまわり油)
  • サフラワー油(紅花油)
  • グレープシード油
  • 米ぬか油
  • 小麦麦芽などの油
  • マーガリンや植物性ショートニング=トランス脂肪酸

参考にドクター・バーグの動画もどうぞ。(Good Fats & Bad Fats )

 

外食をすれば、またはコンビニなどで簡単に手に入る食糧には、これらの悪い油が使用されている。

「糖質制限」と宣伝している食品や食材でさえ、悪い油や小麦が含まれているものだ。

一番無難で健康的、または経済的なのは、自身で普段から料理をすることで、そのような良い習慣が付けば、たまに外食をする分には健康やケトン体質に支障はないものだろう。

吾人も月に2~3回は、中華やKFCを口にすることがあるが、その後は決まって気分が悪くなる。

ケトン体質の原型でもある狩猟採集時代のご先祖様たちも、果物や根菜類が手に入る時期には自然と糖代謝の体となり、それ以外はケトン代謝であったことは想像に難くないが、トランス脂肪酸など存在していなかった世の話。

だからと言って、原材料に神経質になってストレスが溜まり、かえってストレス・ホルモンのコルチゾールが増えれば、体脂肪を蓄積して逆効果となる。

大事なことは良い食習慣と生活習慣を身に付けること。

これが「ケトジェニック・ダイエットは単なるダイエットではなく、ライフスタイルだ」と宣言されているように、ケトン人であることの基本条件とも言えよう。

 

最後に良い油も紹介しておく。

〈良い油(脂肪)〉

  • ココナッツオイル-料理にお勧め
  • バターまたはギー-料理にお勧め
  • 動物性脂肪
  • オリブオイル(特にエキストラ・バージン・オリブオイル)
  • ゴマ油
  • アーモンド油
  • アボカド油
  • マカデミアナッツ油
  • 亜麻仁油-熱を避けるように
  • MCTオイル-熱を避けるように
  • フィッシュオイル

 

【参考文献】

  • 『「いつものパン」があなたを殺す』デイビッド・パールマター著、白澤卓二訳、三笠書房、2013年
  • 『Keto Clarity: Your Definitive Guide to the Benefits of a Low-Carb, High-Fat Diet』by Eric.C.Westman & Jimmy Moore, Victory Belt Publishing, 2014.
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