魚食

【魚介類再考】

今週は毎日のように、魚介類を食べた。

タラと小エビを筆頭に、サバ、ニシン、ツナ、鮭にライム1個を絞って、ほとんど毎日食べた。

それと同時に、卵も1日3個まで食べた。

チキンもポークも食べたが、つい食べ過ぎてしまったようで、また股下が重くなってしまった。(下品なおやぢギャグで失敬)

植物由来食は玉ねぎ、ショウガ、パセリ、ホールグレイン・マスタード、ピックルズ、マカデミアナッツがほとんど毎日で、たまにニンニク、バジル、ピーナッツ、カシューナッツ。

レモン、アップルサイダー酢、コーヒー、緑茶は毎日欠かさず、たまにウーロン茶、ウラジロガシ茶も飲んだ。

また下品なことで失敬だが快便良好である。

結構ストイックな献立に見えるが、1週間の夏休みだったこともあり、庭の手入れや筋トレをしてビールを飲んで、金曜日にはスクワット400回やって、直径40センチのピザを平らげてしまった。

 

これは、吾人が10代の頃に築き上げてしまった癖で、12歳頃にジャッキーチェンの「プロジェクトA」、リーリンチェイの「少林寺」が上映されたカンフー映画ブームを皮切りに、その後は、極真空手やUWF、異種格闘技戦などの第二次格闘技ブームが起こり、この頃吾人が愛読していた本は吉川英治の「宮本武蔵」、大山倍達総裁の本、「空手バカ一代」、月刊「パワー空手」、「1・2の三四郎」、北斗の拳やドラゴンボール、ジョジョなどが連載されていた週刊「少年ジャンプ」等々。

不思議と、戦うことが主題となったものが巷に溢れ、吾人も世界最強の格闘家になろうと日々鍛え、ラーメン+チャーハン+カレーライス+餃子など朝飯前な青春であったのだ。

そしてこの頃は、血のション便が出るまで鍛え抜こうと毎日何時間とトレーニングをしたが、幸い血尿が出ることは無かったが、その30年後に、若かりし日に目指していたものが、想像してもいなかった理由から叶ったというのは、なんとも皮肉なことである。

と、ここで過去を語ったので、更に遠い過去を語りたい。

今週よく考えたことが、人類の誕生・進化と共に文明の起こった所には、常に魚がいたということである。

まずは、地球が誕生しアミノ酸が突如として出現し、そこから神業のように生命が誕生したところまで遡って、話を進めたい。

生命誕生・進化となった舞台は海であった。

海から這い上がった生物は、海や川に沿って移動し、大陸の奥へと散らばった。

水のある所に命が集まることから、人類が誕生しアフリカの大地から移動を始めた時も、海辺や川の流れに沿って移動したことは、理に適っていることであろう。

一般に我々は、水だけで2カ月は生き延びることができる。

水の周囲に植物や動物が棲息する以上に、水中には大地とは比較にならないほどの生命が溢れている。

氷河期には、人類のほとんどは海辺にいたのではないだろうか?

食物を得る可能性が高いのは、海辺→川沿い又は湖や沼→山ではないだろうか?

そして、人類が食べてきた食材のランキングを想像してみれば、1位;魚介類、2位;肉または昆虫類、3位;ナッツ類、4位;野菜と果物になると思うのだ。

前回、8万年前の現生人類の遺骨から、ハイエナ並みの大量の窒素が検出されたので、人類は肉食で生き残り進化してきたことを述べたが、実は2010年ケニアでの考古学的物件から、ホモエレクトス発生以前の人類は、魚や亀、クロコダイルなどの水産物で進化をしたとの、考古学上からの報告が発表されている。

https://www.pnas.org/content/early/2010/05/20/1002181107

この資料は、ティム・ノークス裁判の調査中に知り、以前のブログでも触れ紹介もしたものだ。

「動物相のユニークな組み合わせ、いくつかは食肉処理の直接的な証拠のあるオルドワンの出土品は195万年前のものです。

このサイトは、ホモエレクトスよりも前のヒト族が、水の豊富な生息地で陸生と水生動物の残骸へのアクセスをし、食肉処理を楽しんだという最も古い現場証拠を提供します。

それはまた、カメ、ワニ、魚を含む様々な水生動物が、人類の食事へと組み込まれた最も古い決定的な証拠であり、これら特定の豊富な栄養素が人間の脳の成長に必要な栄養源であったことを提供しています。

ここでの証拠は、これらの重要な脳成長化合物が、ホモエルガースター/エレクトスの出現前のヒト族の食事の一部であったことと同時に、私たちの血統の初期の歴史において、より大きな脳の進化に重要な役割を果たしていたことを示しています(筆者訳)」

 

次に、文明誕生についても考えて頂きたい。

全ての文明は河沿いに誕生している。

文明誕生の条件は、水が豊富な場所と言っても過言では無い。

面白い例は日本で、日本はその昔、葦原中国(あしはらのなかつくに)と古事記に記されているように、葦が覆い茂るほど水が豊かであり(と文字から理解している)、認定はされていないが、吾人が信じるところの世界最古・最長の文明「縄文文明」は、この水の豊かな土壌で1万年以上にも渡って生き延びることができた。

そうして歴史を概観すれば、海と河に沿って農業と産業、工業が発展し、現代では公害がその流れに沿って問題提起している。

 

【メチル水銀】

現代の魚貝類摂取で懸念されることは水銀であろう。

水銀は海だけではなく、大気中にも溢れているようで、無機水銀とメチル水銀(有機水銀)とがある。

無機水銀は、我々の体内に入っても吸収されことはないが、メチル水銀は小腸で吸収されてしまう。

無機水銀は海中にて、プランクトンによってメチル水銀と化し、そのメチル水銀微生物を小魚が食べ、その小魚を大魚が食べ、その大魚を人間が食べることによって、体内に吸収してしまう仕組みだ。

しかし、極端な高濃度で無い限り害には及ばず、厚生労働省によれば「平均的な日本人の水銀摂取量は健康への影響が懸念されるようなレベルではありません。」とのことである。

しかし、メチル水銀は妊婦・胎児、幼児となると話が変わる。

胎児と幼児の脳は、メチル水銀に対する感受性が高く、厄介なことにメチル水銀は血液脳関門を通り抜け、発育中の脳に神経障害や発達障害を起こすのだ。

これが水俣病であった。

 

メチル水銀の濃度が高い魚貝類は、マグロやカジキ、深海魚類、サメ類、クジラやイルカで、一般人では週に100~200グラム以下、妊婦では週に50~100グラム以下の摂取を奨励している。

そこへきて、ツナ(日本ではカツオでOK、海外ではマグロでNGの様です)、イワシ、サバ、サンマなど他の魚類や、貝やタコ、イカは全く心配は無いとのことである。

「魚介類の水銀と健康影響」北海道立衛生研究所 http://www.iph.pref.hokkaido.jp/charivari/2010_08/2010_08.htm

「魚介類に含まれる水銀について」厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/

「魚介類・鯨類の水銀についてのQ&A」日本生活協同組合連合会 https://jccu.coop/food-safety/qa/qa02_02.html

 

メチル水銀は体に留まりやすいが永遠に居残るわけではなく、人間の場合70日で半減(生物学的半減期)、排泄されるとのことだ。

また、2012年のアメリカでの研究報告によれば、発汗作用が体内のヒ素やカドミウムの排泄を助け、水銀を通常のレベルにするとのこと。

ここで言う発汗作用とは、定期的なサウナや長距離走などの持久運動で得られる発汗で、尿としても排泄するとのだ。

いわゆるデトックス効果なるものである。

デトックスに関しては、個人的には特定の食事で重金属を体内から処理するデトックスなど無いと信じている。

本当のデトックスは発汗作用でしかないと思うのだ。

以前、拙著『アイルランドの雑記帳』の表紙を制作して頂いた、広島の前田英隆さん(合同会社エムリンクス)の最近の投稿で、遠赤外線ドームによる発汗効果が紹介されていた。

遠赤外線ドームなら、30分で1リットルほどの発汗をし、鉛や亜鉛、化学物質を排出し、サウナや岩盤では出せない皮脂腺の汗が流れ出るとのことで興味深い。

この赤外線は西欧でも注目され出していて、サウナにも赤外線が取り付けられたり、発汗はせずとも、毎日赤外線を浴びることによって、ケトン体と似たような効果を体内に引き起こすとのことで、ケトン関係のポッドキャストを聞いていれば、自然と話題に突き当たるホットスポットとなっている。

デトックスや、睡眠の改善、疲労回復等々とその用途は広く、かなり前からヨーロッパで研究されてきたらしい。

2・3年前からアメブロで、光線治療に関して興味があったこともあり、今後更に調べて取り上げようと計画している。

 

「水俣病の経験を踏まえて」国立水俣病総合研究センター http://nimd.env.go.jp/archives/tenji/e_corner/itiran06_1.html

「Arsenic, cadmium, lead, and mercury in sweat: a systematic review」NCBI.  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22505948

「経営者は体が資本」お店自慢、アメブロ https://ameblo.jp/omisejiman/entry-12497372526.html

 

【鮭】

日本の鮭の質はわからないが、西欧での養殖の鮭は危ない。

ノルウェイやチリ産だけでなく、スコットランドやアイルランドのものでさえ安心することはできない。

抗生物質や農薬散布だけでなく、その飼料の成分に問題がある。

養殖鮭を脂太りにし、オメガ3をはじめ栄養素を天然鮭より増やすために、飼料であるペレットには驚くほどの毒素が混じってある。

飼料の原料は、汚染で有名なバルチック海からの小魚で、小魚といっても敢えて脂肪の多いウナギを使用する。

ウナギだなんて、なんと贅沢なと思われようが、工場の汚染毒素; PCB(ポリ塩化ビフェニル)やダイオキシン、農薬などを、体脂肪にたんまりと溜め込んだ汚染ウナギだ。

その小魚を焼いて乾燥粉にし、タンパク質と脂肪に分け、その後エトキシキンと言う抗酸化剤を混ぜる。

このエトキシキンは、1969年にアメリカのモンサント社が農薬として登録し、野菜や果物の農薬として厳しい規制と制限の下に使用されてきた。

もちろん、家畜に対しても一定の規制量が科せられているが、魚に関しては全くの規制が敷かれていない、文字通り「網の目をかいくぐった」状態である。

養殖鮭に含まれる高濃度のエトキシキンを発見し、研究報告をした科学者がノルウェイに数人存在していたが、いずれも権力の圧力を受けて、泣き寝入りをしていた。

その権力とは、漁業省大臣。と、古今東西よく聞く話である。

エトキシキンは血液脳関門を通り抜ける、危険極まりない毒素であり、まるで水俣病を彷彿とさせるものであるが、金に狂い権力に酔った連中は、歴史から学ぶことができないのだ。

「Farmed Norwegian Salmon World’s Most Toxic Food」YouTube, 2017. https://www.youtube.com/watch?v=RYYf8cLUV5E

 

去年のことだろう、スコットランドの養殖場でフナ虫が大量に発生し、その影響が天然の鮭にまで及んだ。

水温の上昇が一番の原因であろうが、それでいて逃げ場の無い檻の中でフナ虫がいいように繁殖を続けたことも一因している。

つまり、養殖環境はフナ虫や細菌の繁栄をもたらす温床でもあるわけだ。

「Salmon Farming Expose on the BBC One Show – September 2018」YouTube, 2018. https://www.youtube.com/watch?v=BuNB-W8sTMg

 

養殖場の悪影響が天然の鮭にまで及んだ事件は、スコットランドが初めてではない。

2012年のドキュメントで、太平洋側のカナダ・ブリティッシュコロンビアで、ISA; Infectious Salmon Anemia とういう鮭のインフルエンザが、天然鮭の大量死をもたらし、その原因が養殖場からであったことを数人の科学者が突きとめた。

事の始まりは、実は2012年ではなく、1990年初頭にまで遡る。

この時期から天然の鮭人口が急激に減少を見せると同時に、鮭養殖場の増加が顕著に見られた。

2006年にDFO;Department of Fisheries and Ocean水産海洋省の依頼で、ひとりの科学者が調査を行った結果、上記のISAが検出され、その元凶は養殖場からであったことを、2009年にDFOに報告をするが、逆に黙殺されるはめとなった。

ISAは1984年にノルウェイで最初に発見されたヨーロッパ産のウイルスで、このウイルスに感染された鮭卵(イクラ)を、ノルウェイが輸出をしたことによって、世界中にウイルスが蔓延し、特にチリでは70%の養殖に打撃を与えた。

問題は、チリでは天然鮭の心配は無いが、鮭が産卵のために遡上する国では、天然の鮭人口に打撃を与えるだけでなく、自然全体のエコシステムを崩すことにある。

最悪なことに、ブリティッシュコロンビアの養殖場は遡上ルートに沿って設けられていて、ISAは1990年初頭に既に検出されていたのだ。

2009年、コーヘン・コミッション;Cohen Commissionという天然鮭減少に関する会議が行われ、過去にノルウェイは同じ体験をしていて、その原因が養殖場であったとの意見を発表したにも関わらず、政治家たちは聞く耳ももたなかった。

つまり、養殖産業が多大な利益をもたらしていることを意味しているのだ。

更にショッキングなことに、市販されている養殖鮭から、ISAウイルスが面白いように検出されただけでなく、運よく手に入れた養殖場鮭から、ISA、膵臓疾患を起こすアルファウイルス感染症、心臓発作を起こすレオウイルスなど、いずれもヨーロッパ由来のウイルスが発見された。

「Salmon Confidential, Documentary About Salmon Farms in Canada & Diseased Salmon」YouTube, 2013. https://www.youtube.com/watch?v=fTCQ2IA_Zss&t=2323s

 

 

【オルガニックVS天然】

アイルランドだけでなく西欧諸国では、鮭に養殖;farmed、オルガニック;organic、天然wildと3種類見られる。

このオルガニックとは一種グレイエリアであるが、早い話が養殖だ。

これまで述べてきたように、養殖場は魚を養殖するだけでなく、魚以上の大量なフナ虫や感染ウイルスをも養殖する環境であり、この培養が天然の鮭にまで害を及ぼすことだ。

オルガニック鮭は、一般に遺伝子組み換えの飼料を与えず、オルガニック飼料を与え、環境も10キロ平方はある広大な海域で養殖していると、耳触りの良い宣伝文句を掲げているが、所詮養殖鮭だ。

だいたいオルガニック飼料とは何だと問いたい。

ひょっとしたら、前例にある公害汚染の海域で獲れた小魚を、格安で買い取ったものかもしれない。

また、商品の値段を上げるが為に、単に「オルガニック」という印籠を振りかざしているだけかもしれない。

 

世界中の養殖鮭の起源はノルウェイであり、ノルウェイは世界の養殖鮭産業を独占している事実を見過ごしてはならない。

ノルウェイの養殖業が得る収益は、一国の経済を左右するほどの莫大なものであると想像すれば、上記のドキュメンタリーが公開されたからと言って、即座にノルウェイの養殖業界が改善を施し、政府の方針が一変したと楽観視し、信じることは難しいことだろう。

ここアイルランドでも280の養殖場があり、€645million; 約765憶円もの収入を得ていると聞く。

しかしながら、その環境は抗生物質や発ガン性のある着色剤の使用が常識で、ひどいものはオルガニックとのレベルを貼って市販されているケースがあることだ。

この欲に酔った行動が、世界的に天然鮭を絶滅に追い込んでいる。

「The problem with farmed salmon」GREEN NEWS.ie, 15.07.2019. https://greennews.ie/problem-with-farmed-salmon/

 

以上のことから、個人的に養殖鮭・オルガニック鮭は避けている。

以前は毎日のように、鮭を食べていた時期もあったが、現在はほんの時々になった。

「Wild」の文字があれば、ノルウェイ産だろうとスコットランド産だろうと、気にしないで買っている。

 

【魚介類最高】

日本では年間一人あたりの魚介類の消費量が、年々減少傾向にある。

その反面、肉の消費量が増えているとのこと。

吾人もこれまで、日本の外にありながら、日本国内の傾向性に漏れない例であったのだ。

「だから、お魚を食べよう」農林水産省 http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1401/spe1_01.html

今回、辿り着いた結論は、肉食だけでもいいだろうが、葦原中国の体質はどう逆立ちしても変えることはできないことから、これまで以上に魚介類を摂取することだ。

前回紹介したガンドリー博士とサラディーノ博士とのポッドキャストで、ガンドリー博士が、デンマークの研究で肉食中心のダイエットと魚食中心のダイエットを比較したところ、魚食の方がより健康的な結果が得られたと紹介していた。https://www.youtube.com/watch?v=vpRyuOigAfs&list=WL&index=25&t=0s(動画23分目以降)

 

この研究も、被験者がいずれも同等の条件下であったか、糖質摂取の有無など、詳細は定かではないが、決して頭から否定できる結果ではないと思う。

魚食には必須ミネラル・必須栄養素が豊富で、肉食と魚食をうまく併合することによって、肉食だけでは無理とも言えるミネラル補給を補い、バランスがより取れることと新しい輪郭が浮かび出している。

また、「魚を食べる子供はよく眠る」との記事も見かけたが、このことに関しては別の機会に取り上げよう。

 

今回はおやじダジャレが多めで失敬であるが、魚貝類を再考して魚介類最高との結論に達した。

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