ケトン人なら

一時は糖質制限反対論者も書籍を出版したりしていたようだが、現時点では鳴りを潜めたようだ。

しかし、糖質制限ブームに不満なのは一部の学者や医師の反対論者たちだけでなく、多分それらの反対論者にお金を注ぎ込んだであろう、穀類や糖類を扱う業者や食品会社、その甘い誘惑の恩恵を受けて生活習慣病に罹った患者さんたちが常用するクスリ、その製造元の製薬会社などは黙って反撃の時を稼いでいるのかもしれないし、ひょっとしたらすでに懐柔策を裏で張り巡らしているかもしれない。

そして食品・製薬会社のその奥には、石油企業が、または油田財団が親分としてデンと床几に腰を据えているものと想像する。

食品の入れ物や、時に食材までが石油で作られ、クスリの大半も石油で作られ、燃料としての石油販売よりも儲けが倍になることは、知る人ぞ知ることであろう。

そして、この大物たちに忠実な先鋒騎馬隊は、マスメディアであることは現在のアメリカ大統領を通して明白にされてきていることに、皆さんは薄々気づかれておられるであろう。

この大統領は、奇抜で失礼千万なる言動を繰り広げ物議を醸しているが、頻繁にツイッターを使い、国民や世界の民衆に直接のコミュニケーションを図り、マスコミの介入をシャットアウトしている。

 

石油という資源を掌中に収め、金融界を牛耳り、社会のあらゆる機構に触覚を伸ばした支配者たちは、この100年間でいくつの戦争を世界各地に起こしてきたであろうか?

そしてこの支配者たちに忠実なマスコミは、どれほど真実を隠蔽し、偏った情報を垂れ流し、大衆心理を操ってきたことであろうか?

それにくらべ、トランプ氏は戦争を起こしそうで未だ起こしていないし、戦争を避けているようにも見えるし、何よりも、マスコミと激しく火花を散らしてくれている。

これがもしヒラリー・クリントンが大統領であったなら、とっくに北朝鮮を攻め侵略し、その裏で糸を操っている中国と小競り合いをはじめていたかもしれないし、GMO食材をもっと日本に突き付けていたかもしれない。

アイルランドでは十人中十人がトランプ氏を嫌っているが、吾人はただ一人トランプ氏を応援し期待している。

 

なんだか都市伝説な話になったが、史上最強のケトジェニック・ダイエットにあえて敵と呼べる者を指定するなら、それは上に記した世界規模の大きくて手強く、賢い奴らであることだろう。

 

近い将来、日本と世界中の高脂肪・低炭水化物のケトン人たちがお互いに繋がる必要性が増していくかもしれないし、自然の流れで連帯が生まれるかもしれない(実際に日本とアジア諸国で交流が始まっている)。

ケトジェニック・ダイエットは日本だけではなく、今や世界的な現象であり、フェイスブックなど見てもKetosis & The Ketogenic diet community には18万以上の“いいね”があり、Keto Ireland には280人のメンバーが、イギリスのKeto Friendly UKには1万1千人、Ketogains には8万5千人、common sense keto には4万6千人などなど、他にも大小様々なKetoグループが世界各国に存在しているのを発見できる。

そして今月12月インドでも、ケトジェニック・ダイエット啓蒙の一環として無料の講演会が催され、出席者2千人と燎原の火のような勢いを感じる。

今はほんの一握りのケトン人たちであるかもしれない。

しかし世界中からのトランスフォーメーションの顕著な証拠や、病を克服した動かしがたい記録が増えるにつれて、世界の潮流となりつつあるのを拒むことはできなくなるだろう。

それに加えて、今や臨床医学だけの調査に限らず、アスリートや兵士、宇宙飛行士を対象にしての、最先端の科学のメスが入れられ、年々新たな発見がなされている。

 

これら世界のケトン人が常識としているのは、

  • ローカーブ(=糖質制限)だからケトン代謝とは限らない。
  • 肉を好きなだけ食べることも高蛋白質ダイエット=アトキンス‘ダイエットでケトン代謝にはならない。
  • ケトン体質に成りたいのなら、それこそ本腰入れて炭水化物(=糖質)をカットし、蛋白質の量も調整し、脂肪を恐れず摂取すること。
  • そしてこの栄養素の比率には個人差があること。

人によっては1日50グラムの炭水化物を摂取しても、ケトン人のままでいることができるし、吾人のように完全に炭水化物を抜かなくてはならない人もいる。

肉も1日200グラム以下の人もいれば、吾人のように連日の労働とトレーニングで多めにとってもケトン人のままであるように、その人それぞれに適した用量があり、自身でそれを突きとめなければならない。

そして1度完全なケトン人となれば、食事に招待されてお米を頂いてしまった時や、子供たちと一緒になってスイーツをたらふく食べてしまった時など、ブドウ糖を燃焼した後は自動的にケトン燃焼に切り替わることができるという利点がある。

 

 

ケトン人であるか否かを知るには、以前にも述べたように糖代謝からケトン代謝の移行期には尿試験紙、それ以降は血液や息の検査を行えば簡単であるが、吾人のように面倒臭がり屋は、ケトン値を測ることなしに、ケトン代謝であることを知ることも可能である。

参考として紹介させてもらえば、ケトン代謝であれば

  • 6時間以上(または18時間以上の断食中)食事なしで動きまわることができ、
  • その間お腹がグーグー鳴る時も数回あるが、食事が必要だとの緊急感、渇望、苦痛、執着心は無く、
  • 震えや脱力感を催す低血糖症状も起こらず、
  • 頭は冴えわたり一定の濃い集中力と、
  • 体にはエネルギーと持久力に満ちていて、
  • 心身共に疲れを感じない。

これがもし糖代謝の体質であったなら、食事なしで6時間8時間と動き続ける(18時間の断食さえ苦痛である)ことは不可能で、集中力が欠け、疲労困憊し、ひどい場合は低血糖症状に陥ることだろう。

 

このようなケトン人特有な自覚症状を経験された方は、果たして糖質セイゲニストの大半を占めるものであろうか?

いくら糖質制限を頑張っても、糖代謝の体質である限り食への渇望が失せることはなく、毎2・3時間ごとに、つい米やパンなどを恋しく想って苦痛で仕方がないものだろう。

糖質制限は確かに痩せ美容にはもってこいであるが、真の健康=アンチエイジング=長寿の条件を満たすのはケトン体質であって、そのケトン人となるには、ある一定期間の集中と努力なくしては到達できないものなのだ。

ケトン人になれば、基本的に腹が減らない。

次の食事への間隔が以前よりも大幅に伸び、それでいて不思議と集中力・耐久力に溢れているのだ。

文字通り「食ってる暇が無い」ほど、別なことに時間を割くことができるし、ここ数か月の間に、20か30%の食費が浮いたことに気付き、金銭的にも利点があると思うようになった。

それゆえか、SNS などで糖質制限のスイーツだの、パンだのと目にする度に、「こいつらケトン人じゃねえ。食べ物に執着しすぎだ。そんなに執着心が強いんなら、我慢しないで食べりゃあいいだろう」などと、一種悟った者と言うよりも、鼻高な憎たらしい思いを抱いてしまうのだ。

 

日本だけでの過去の公害病の歴史やダイエット史などを振り返ると、盲信や無知は後悔を招くもので、大変に危険であることに気づかされるし、日本人は比較的お人好しな性格、疑い深くない素直な性質なのだろう。

ケトン人となるには、各自が独自の栄養素の比率を確認しなければいけないところに個性を育み、独自の判断と俯瞰的な教養、微に入り細を穿つ知識を身に付けることが必要になる。

ケトンは万人を健康長寿にするだけではなく、日々脳細胞を活性化して万人をエリートにもする可能性を十二分に秘めている。

それは新たな人類進化の起爆剤になると言っても大袈裟ではないと思うのだ。

 

【参考資料】

  • 『99%の人が知らないこの世界の秘密〈彼ら〉にだまされるな!』内海聡著、株式会社イースト・プレス、2014年
  • 「フミヤス・サンタゲバラ」by フミヤス、アメーバ・ブログ
  • 『Keto Clarity: Your Definitive Guide to the Benefits of a Low-Carb, High-Fat Diet』by Eric.C.Westman & Jimmy Moore, Victory Belt Publishing, 2014.
  • 『Keto Adapted』by Maria Emmerich, Createspace Independent Pub,2013.
  • 『体にいい食べ物はなぜコロコロと変わるのか』畑中三応子著、ベスト新書、2014年
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