ケトン人の食日記

1週間の模索

【ダイエット変遷】

5日断食は凄かった。

断食以前に苦しんでいた、ステントの副作用がステンと消えたからだ。

(おやぢギャグ;FBF、Yさんからの拝借)

5日間あれば、体は完璧にリセットされたと信じる。

断食5日間経過後から、「体力が戻ったかな?!」と実感できるまで、これがもう5日かかった。

そしてこの間、どの食事が今は体に合っているかを模索し、ステントの副作用が再び顔を出したり隠れたりして、自身の内側をじっくりと見つめることが何かと多かった。

そうして体力回復を感じて、久々にエクササイズをしている時に、運動時の正確なフォーム、鍛える部位の刺激度、ネガティブ時の筋肉への刺激度とその左右バランスなどを深く意識して運動することができた。

 

まず断食後の食事の変遷について述べておく。

大きな流れでは肉食→糖質食→OMAD(Once Meal A Day)の順であった。

ここでダイエット名について、なにを基準にしているかも明確にしておくと、マクロ栄養素でタンパク質に比重を置いたのを肉食。

脂肪ならケトン食。

糖質なら糖質食である。

 

断食終了時にポウチドエッグ2個を食べ、それから18時間後には肉をこってりと体に紹介することにした。

その後、1日2食の肉食の軌道へ乗ろうと舵を向けるが、時々ステントの副作用が顔を出したり隠れたりすることを発見。

例えばランチに赤肉を食べると、決まって3-4時間後には股下が重苦しくなり、排尿時に不快感を感じたりしたのだ。

夕食時に魚を食べれば、その苦しさは薄れるが、肉を食べようが魚を食べようが、翌朝には痛みは消えスッキリとした午前を送る事ができるのだが、赤肉を食べれば決まって苦しさが帰ってくる。

そうしてやっと、金曜日のランチにゆで卵3個・ツナ缶・チーズとしたところ、3時間後の通常の重苦しさが、わずかに戻って来ただけで、苦しさは皆無に近いほど削減した。

その晩は、糖質食であった。

チキンカツカレーライスと餃子2個、ねぎま焼き鳥3本を食べ、その3時間後にチャーハンを平らげたが、食後の苦しさは訪れなかった。

そして翌日の土曜日丸1日は完全な糖質食で、これでもかと糖質を摂取したが、食後の重苦しさはなかった。

そして日曜は、土曜日の最後の食事から16時間後に鶏肉中心のバイキング2皿1食だけであった。

そして食後の重苦しさは、顔を出すことはなかった。

 

【酸性とアルカリ性】

さて、ここで混乱している。

食後の苦しさは、尿路感染症と睨んでいた。

この感染症を生む環境は強アルカリ性である。

てことは尿内環境を酸性にすれば中和して、更に酸性にすれば細菌は死滅するわけだ。

 

と、ここで吾人の勘違いだが、1)肉は食後体内で、胃にある時は酸性環境であって、腸に移ったらアルカリ性になる。

2)糖質は体内に入ると酸性になる。

これらは間違いで、間違った点を指摘して訂正をすれば、

1)肉は酸性

2)糖質はアルカリ性

(「酸性食品とアルカリ性食品」ウィキペディアhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E6%80%A7%E9%A3%9F%E5%93%81%E3%81%A8%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%AA%E6%80%A7%E9%A3%9F%E5%93%81 参照)

では、ここで混乱の点。

1)肉が酸性になるのなら、なぜ尿路感染症の症状が襲うのか?

つまり尿路感染症ではないと捉えれば、酸性環境で症状を生むものと言えば…結石?

そう思って、尿内をアルカリ性環境に変えるように、クエン酸水や重曹水・裏白樫茶を摂取すると、火に油を注いだように苦しさが増す場合がほとんどであった。

てことは、やっぱり尿環境はアルカリ性??

なら、肉は酸性環境ではなくアルカリ?

とすれば、結石は酸性環境で形成される性質から、以前の食事習慣を振り返ってみると肉食とたまに糖質…。

2)糖質はアルカリ性になるのなら、糖質摂取が著しく減った肉食・ケトン食期に、尿路結石に悶絶したのは理に叶っている。

つまり、肉は酸性環境を誘発したので結石ができたとの論は間違いないことだ。

では、肉を食べて重苦しくなるのは酸性環境なので、感染症ではなく結石の可能性があるが、尿環境をアルカリ性に変えるクエン酸を飲めば苦しみが減ることもないのは、どういうことだろう?

とにかく結石が暴れていることなのだろうか?

また、糖質食をして苦しみに襲われないのは、アルカリ性環境なのでやっぱり感染症?

吾人の混乱の種を理解していただけたであろうか。

 

 

【不食】

現状に適した食事を模索していた時に、意識していたのが不食であった。

食後の苦痛が長引けば、食べないことがリセットボタンであると。

また、食後に不食を思い続けることによって、3時のおやつであるつまみ行為が無くなった。

帰宅して夕食まで何も食べないでいることが簡単にできた。

「断食」との言葉には、これまでの数千年間、宗教から受け継がれてきた言葉であったからか、響きに重みがあってなにか身構えでしまうような印象があるが、「不食」ならば、肩の力が抜けたような感じで取っ付きやすいものがある。

と同時に、吾人の姿勢が「断食」から「不食」へと、生活の一部となって気軽に存在するようになってきたとも言える。

 

【間違った回復食の順序】

この不食と同時に、常に思い留めていたことは、狩猟採集の原始時代に自身を照らし合わせることであったが、ここで間違った推理をしたと思う。

5日間の不食後に、まず最初に体に入れる物が大事で、脂肪・タンパク質のバランスの取れた卵を選んだことは、まず間違いではなかった。

だが、この卵の後に、卵とイワシ缶までは良かったのだが、その後すぐに赤肉に飛びついたのは誤りであった。

卵と来れば次はニワトリだろうとの常識を、すっかり忘れていた。

なにもここで語呂合わせをして、正解を述べているのではいないことに、5日間なにも食べず、しかも病んでいた体には病み明けであり、体力もいくらか落ちた身で、簡単に仕留めることができるアニマルベース食と言えば、鶏か魚、もちろん貝や浜のカニなどが約束されたものであったろう。

そうして体力を養い・回復させてから、赤肉というヘビー級に移れるものである。

吾人のように、中年期以降に行う断食は、回復時が一番危険で難しい部分だと思うし、回復には、断食をした日数はかける覚悟であった方が無難かもしれない。

 

【断食と摂食障害】

7月11日付けのニューヨークタイムズに、「あなたは飢餓と呼ぶ。私はバイオハッキングと呼ぶ(you call it starvation. I call it biohacking.)」と題して、副題に「…摂食障害?」と注目をそそらせる記事が掲載されたようだ。https://www.nytimes.com/2019/07/11/opinion/sunday/men-extreme-diets.html

正直言ってこの記事は、上っ面な内容で好奇心を満足させるものではないが、実はこの記事を取り上げたベン・グリーンフィールド氏のポッドキャストは、かなり知的刺激を与えてくれた。(ポッドキャスト18分過ぎからの話題)

https://bengreenfieldfitness.com/podcast/qa-399/

ポッドキャストに同席していた心理学者は、「断食には摂食障害を引き起こす可能性がある」と、学術的見解を添えているが、本音は断食は制限された時間内で行われるコントロールされたもの故、摂食障害とは明らかに一線を画しているものであると説明している。

摂食障害は精神医学上の障害であり、拒食症や過食症に歯止めをかけることができない、コントロールできない状態で、その根源には自己否定や不信感、偏った執着心、脅迫・不安感などの精神的障害が横たわっている。

また、摂食障害と共に、リストカットなどの自傷行為や抜け毛、重篤な爪噛み等々、常軌を逸した行為がよく確認されると言う。

 

またオーソレキシアと言う、まだ認定されていない障害も耳にした。

これは、不健康だと思う食事を毛嫌いし極端に避け、ついには摂食障害や精神障害に至るものだ。

オーソレキシア;Orthorexia nervosaも摂食障害も一見して異様な執着心に溢れ、時として痛々しい体の変化が見られるもので、糖質セイゲニストが糖質を嫌うことよりも、一部の過激なヴィーガンが肉食や動物産業を忌み嫌い、非常識な行動を取る事の方が、この精神的障害により近いものであるか、それより厄介な部類に属するものだと思うのだ。

(「摂食障害」ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%91%82%E9%A3%9F%E9%9A%9C%E5%AE%B3

「オルトレキシア」ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%82%A2 ) 

 

昨今では、精神的障害も食事から、正確に言えば栄養の不足や偏りが原因だと指摘されるようになってきている。

現在、ケトンサプリやケトジェニック・ダイエットが、うつ病や不安障害、双極性障害、統合失調症などの精神障害に、治療への見込みがあるか否かの調査過程であり、同時にこれらの病の原因も解明中で、研究調査に携わる学者たちからは、かなりの自信と確信が伝わってきている。https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyt.2019.00363/full?fbclid=IwAR1u0aeSd5br7Uv8AVqoIEG7I9__oOY-_dUNMvx3Dp8G-ZE_2rPfVorA4c8